履き違い [よく考えてみて!!]
最近のニュースと言えば、どこともライブドア一色だ。
ちょっと前まで騒がれていた耐震構造偽造や北朝鮮拉致問題など、既に過去の話のよう。
まぁ、あれだけ色んな意味で世間をアッと言わせたライブドアの証取法違反なのだから、それも致し方ないのだろう。
ちなみに、僕個人としては、堀江さんは好きでは無い。僕はどちらかと言えば少々堅物の古い考えの人間ゆえ、堀江さんの少々強引なやり方が、どうも性に合わない。
それでも、「旧態」と「伝統」を履き違えた世界に殴り込みをかけ、世間に一考させるキッカケを与えたと言う意味では、僕は堀江さんにすごく期待してたし、そこから新しいものが生まれれば、それは正常な「進化」あるいは「進歩」であって、恐らく世間の皆さんはそれを期待していたんじゃなかろうかと思う。
これには、マスコミもほぼ同じような意見が多数のように思う。
だけど、僕は唯一つ同意できない事がある。
それは、旧態然とした業界のキーマンのコメントやマスコミの報道に多数現れる「出る杭は打たれる。」的な発言や記事。
堀江さんが今までやってきた手法(株式分割や、株式交換による買収、その他M&Aなどなど)は、別に違法ではない。
確かに強引ではあるけれど、それ自体は現時点では合法。
彼が非難されるのは粉飾決算や虚偽報告などの法を破った事であって、その強引なやり方が非難の対象ではない。
日本の一部メディアや海外メディアでは、僕と同じような考えを報道するところもあって、僕はすごく同意したのだけれど、確かに彼の今までのやり方に感情を左右されて、物事の本質を見失ってはいけない。
仮に堀江さんが旧態化した方法で取引していたとしても、法に抵触するような事があれば、その事に対して非難されるべきだ。
それに今回の事件はあくまで彼の会社が起こした事件であって、他のIT業界も一緒になって起こした事件ではない。その点も決して混同してはならない。
パブリックなツールを利用して個人的な感情の赴くままに「ハゲタカファンド」とか、「我々は脱法だと思ってる。」とか「所詮IT業界なんて全て一緒」なんてほざいてる、どこぞのオエライさんなんて全くもって論外である。
僕が思うに、堀江さんは「自由」と「無法」を履き違えたと思う。
「自由」は、そこに参加する個々人の意思による見えないルールが存在するからこそ成り立つ。
ただグレーゾーンだからと言うだけで、何でもかんでも思いのままに動かすのは「自由」ではなくて、それは「無法」だ。
うわべは一緒に見えても、その中身は大違い。
言葉の履き違いと言う意味では、「時代の先端を行く」なんてもてはやされたライブドアも、その他の旧態然とした業界も全く変わりなかったのかも知れない。
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